吉村知事「松井代表を尊敬」、松井市長「吉村世代はそのまま頑張って」【一問一答・4】
大阪市を廃止して4つの特別区を置く「大阪都構想」の賛否を問う住民投票が1日、投開票され、5年前に行われた前回同様の大激戦の末、反対多数で否決された。大阪市は存続し、制度案は廃案になる。
結果を受け、都構想を推進してきた大阪維新の会代表の松井一郎大阪市長(56)、代表代行の吉村洋文大阪府知事(45)らが大阪市内のホテルで会見した。以下は一問一答(要旨)
-松井代表と吉村代表代行に。コロナウイルスの影響で街頭に立つ機会が減ったり、逆に知事のコロナ対応が評価されたりしたが、コロナウイルスは都構想にどのような影響を与えたとお考えか。
松井市長「コロナの影響はなかったと思います。確かに説明会はなかなかできませんでしたけど、有権者の皆さんは都構想について考えていただけたと思うし、コロナの影響で賛否が左右されたんではなくて、本当に悩む中で中身をしっかり考える中でそれぞれが判断されたんだと考えています」
吉村知事「都構想というのは、この20日間の期間だけではなくて、僕にとっては市長選挙に出たときから都構想に再挑戦させてくださいということで、国会議員をやめて出馬しました。そのころから市民の皆さんへのお願いっていうのは始まってるわけです。都構想の説明は政治家として尽くしてきました。今回の20日間、コロナは本質的な影響には全然なってないと思います。市民の皆さんに僕が市長、知事をやって、この期間の中、十分に説明しきれなかったことが敗因だと思ってます。コロナの影響があって否決されたとは思ってません」
-吉村代表代行に。5年前はここで橋下徹さんが自身の任期で政界引退することを発言され、今回は松井代表がそのような発言をされた。松井代表への思いがあれば。
吉村知事「松井代表は本当に尊敬する政治家です。しんどい時でも仲間を思いやりながら、個性豊かな組織をまとめてきて、大阪の改革が必要だとやってこられた。そばにいて、しんどいだろうなというのを僕も肌で感じてきました。特にダブル選挙が終わった後、松井さんは市長という立場になりました。本当に大変だったと思います。体もしんどくなってきてるのをそばでも見てきましたし、その中でも維新の代表として引っ張ってこられた。橋下さんが維新のものすごく看板だった中で、橋下さんがいなくなって党の終了かと言われた中で、松井代表が一番しんどい時期を引っ張ってこられたと思ってます。なので、今回の決断で政界を引退するということに対して、僕が何か言えることはないと思います」
-松井代表に。「もし否決になった場合は次は吉村世代です」と街頭で言われていたが、吉村さんたちにどのような政治を目指してほしいのかというのがあれば。
松井市長「この10年間、保身なくやってきましたし、2011年吉村さんと当選した人たちが府議会、市議会でも中心メンバーで本当に真っすぐ府民、市民を見ながら、恐れずカベにぶちあたってでもやるという姿を見てきたんで。ぜひこのまま自分の身分に、バッジに依存するんでなく、普通の人としてそういう感覚で、特別な身分なんだっていうことじゃなく。いま維新のメンバーは普通の人ですから。街で見ても全然議員らしい人はいません。そのままぜひ頑張ってもらいたいなと思います」