吉村氏、松井氏の大阪維新後継発言「光栄だが、今後どうするかは考えたい」【一問一答・6】

 大阪市を廃止して4つの特別区を置く「大阪都構想」の賛否を問う住民投票が1日、投開票され、5年前に行われた前回同様の大激戦の末、反対多数で否決された。大阪市は存続し、制度案は廃案になる。

 結果を受け、都構想を推進してきた大阪維新の会代表の松井一郎大阪市長(56)、代表代行の吉村洋文大阪府知事(45)らが大阪市内で会見した。以下は一問一答(要旨)

 -吉村代表代行に。松井代表から後進にバトンタッチというお話がある中で、バトンを受け取りたいというお考えはあるか。

 吉村知事「今回、松井代表とともにツートップで都構想の挑戦をさせてもらいました。自分ができる限りのことは市長時代からずっとやってきました。否決になって、僕自身の責任もあると思ってます。なので、松井代表にそう言っていただけるのは光栄に思いますが、僕自身、政治家を今後どうするかということはじっくり考えたいと思います。今回、否決であることを含めて。任期はしっかりまっとうします」

 「その先、やるかどうかについてはよく考えて、僕自身の人生なんですから。政治家というのは長く続けることに意味があると思ってませんので、何をするかということが一番重要だろうと思ってます。その最も中心的な都構想というのが、思いきりやって悔いはないですが、否決をされましたんで。そこを含めて2年半、任期を一生懸命まっとうしながら政治家としてどうするのかというのは考えたいと思います。当然、そこで終了するっていうのもあるだろうと思います」

 -政治家・松井一郎にとって都構想とはどういうものだったか。

 松井市長「僕の政治家としての都構想は手段ですよ。目的ではありません。手段として二重行政を解消するのは、一番この方法がいいと思ってます。目的は何度も言うように、僕たちの皆さんの子供や孫の時代に大阪を成長させたいだけです。子供たちに僕らは支えてもらう立場になるんだから。そのときに東京一極で子供たちの負担が大きくなるのが嫌なだけです。そういう大阪を作りたかったということです」

 -10年前から橋下さんと都構想を訴えられてきたが、一番印象に残っていることは。

 松井市長「そうですね…今の時点では…ちょっとゆっくり考えます。いっぱいありすぎて。これがと言われても。頭の中をいろいろ駆け巡っております」

 -吉村代表代行は都構想は人生だったと言われていたと思うが。

 吉村知事「府市の二重行政がかつてあった中で、今もすぐ二重行政になる組織だと知事、市長をやって思います。都構想は大阪のある意味、統治機構のあり方として最もふさわしいと思ってます。常に都構想を実現させることが、東の東京に対して西の大阪都といわれるような土台作りになると思ってやってきました。今回、思いきりやらしてもらって否決になりましたんで、そこに悔いがないですし、やり切ったという風に思ってます。正しい統治機構と思うんですけど、市民の皆さんに説明つけなかったわけですから間違ってたんだろうと思います」

 「ですので政治家としてのあと2年半の任期は一生懸命やります。その中で政治家としてどうするのかというのはゆっくり考えたいと思います。中心に置いてきたものが否決されたわけですから。それじゃない人生を歩むことも一つの人生だなと思いますし、ここで結論出すというよりは2年半任期をまっとうして任期満了前に判断したいと思います。僕と同年代でも維新の会の若いメンバーも優秀なメンバーがたくさん育ってきてますし、バトンタッチするのもありだと思います」

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