政府は３日付で２０２０年秋の叙勲受章者を発表した。俳優の舘ひろし（７０）、女優・麻実れい（７０）、作家の北方謙三氏（７３）らに旭日小綬章が贈られる。飯島勲内閣官房参与（７５）が旭日重光章を受章した。

　舘は「思いもかけぬ栄誉を賜り、大変光栄です」とコメント。師と慕い続け今年８月１０日に亡くなった俳優・渡哲也さん（享年７８）に触れ、「先ごろまで、その背中を追いかけて参りました、渡と同じ章を頂いたことを糧に、これからも精進を重ねる所存です」と喜びをかみ締めた。

　１９７５年に芸能界入り。人気ドラマシリーズ「西部警察」「あぶない刑事」でワイルドなイメージを確立した一方、１８年の映画「終わった人」では定年退職後の熟年男性を演じ、モントリオール世界映画祭で最優秀男優賞を受賞した。

　麻実は都内で会見し「自分の舞台人としての日々の行動を見ていただけたのだな、という感謝はすごい」と思いを語った。７０年に宝塚歌劇団に入団し、８０年には雪組トップスターに。８５年に退団後も舞台を中心に活躍し、０６年には紫綬褒章を受けた。「宝塚大劇場で初舞台を踏んでから今年で５０年。何か大きな力が私を支えて下さった。ひとことで言うと、とっても幸せでした」と笑みを浮かべた。