トランプ氏、勝手に勝利宣言「我々が勝った」 前代未聞の大接戦、世論調査を大逆転

 ドナルド・トランプ大統領
2枚

 米大統領選は3日開票が始まり、前代未聞の大接戦となった。再選を目指す共和党のドナルド・トランプ大統領(74)が激戦だった南部フロリダ、中西部オハイオ両州を制した。政権奪還を狙う民主党のジョー・バイデン前副大統領(77)は地盤の東部、西部州を押さえた。トランプ氏は4日未明、支持者らを前に演説。「はっきり言って我々が勝った」と、早くも勝利宣言にも近い言葉も飛び出した。

 選挙前の世論調査では不利が伝えられていたトランプ大統領。開票序盤はバイデン氏がリードしていたが、激戦州と見られた大票田のフロリダ、テキサスで勝利を収めるなど岩盤支持層の底堅さを見せつけ、混戦に持ち込み、逆転と伝える一部報道も現れた。勝敗の行方はペンシルベニア州などの中西部や東部のラストベルト(さびた工業地帯)に絞られた。

 4日未明にはホワイトハウスで支援者を前に演説し、勝利への自信をアピールした。「大きなお祝いをする準備が整ってきた。我々ははっきり言って勝利した。結果はとてつもないもの。国民の大きな支持に感謝している」とニヤリ。ペンス副大統領も伴って、勝利宣言にも近い雰囲気を演出した。

 その直前には「我々が大きくリードしている」などとツイートしたが、実際には接戦が続いており、米ツイッターが「誤解を与える可能性がある」として警告した。

 通常、大統領選における勝利宣言は、一方の候補者が相手に敗北を認める電話をかけた上で、支持者に敗北を宣言し、その後に、勝利候補者が行う。開票作業中にトランプ氏が勝手に勝利宣言したことは“紳士協定”に反し、トランプ寄りのメディアも「さすがにやり過ぎだ」と報じた。

 当のトランプ氏は我関せず。「国家に対するひどい詐欺で不正だ」と投票日後に到着する郵便投票を集計する州の存在に不満を示し、「連邦最高裁に訴えて、これ以上の開票を止めさせる」と法廷闘争の意向を示唆した。

 世界の将来を左右する対決に有権者の関心は高く、郵便を含む期日前投票は1億人を超えた。米紙によると、フロリダ大教授は投票者数が約1億6000万人に上り、投票率は約67%とこの100年ほどで最高になると予測した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス