バイデン氏痛烈批判…トランプ氏は恥ずかしい 米大統領選敗北認めず「われわれは勝つ」
米大統領選で勝利を確実にした民主党のバイデン前副大統領は10日、記者会見を行い、共和党のトランプ大統領が敗北宣言をしないことに対して、「恥ずかしいことだ」と批判した。トランプ氏は政権移行の手続きを拒否しているが「止められない。大きな影響はない」と強調し、協力がなくても政権交代に向けた準備を推進する考えを強調した。
バイデン氏は英国、フランス、ドイツ、アイルランドの4カ国首脳と電話会談し、北大西洋条約機構(NATO)を中心とした同盟関係の再構築に取り組む考えを表明した。トランプ氏による「米国第一」主義で揺らいだ同盟関係を立て直し、国際協調重視に復帰する姿勢をアピールした。
同盟国との関係を巡っては「かつて尊敬を受けていた米国に戻ることができると自信を持っている」と語った。政権移行チームによると、電話会談で4カ国首脳から大統領選の結果を祝福されたという。気候変動、新型コロナウイルス対策での緊密な連携も確認した。
一方、トランプ氏は10日、ツイッターに「前進している。来週から結果が出始める。われわれは勝つ」と投稿した。各州で起こしている裁判で主張が認められるとの期待を示したとみられる。
トランプ氏が敗北を受け入れないことで、政権移行手続きの担当部局、一般調達局(GSA)が引き継ぎを認めず、安全保障上の空白が生じることへの懸念が出ている。ポンペオ国務長官は10日、会見でこの点を問われ「トランプ政権の2期目へ円滑に移行する。私たちは準備ができてい」とトランプ氏への忠誠を表明、波紋を広げた。