大みそかに放送される「第７１回ＮＨＫ紅白歌合戦」（総合、後７・３０）の出場歌手４２組が１６日、発表された。未曾有（みぞう）のコロナ禍で迎える今年の紅白は、従来より放送が１５分短縮される中、出場歌手数は昨年より１組多い形となった。史上初の無観客でＮＨＫ側は「基本的には生放送」という信念を元に中継を駆使することも視野。新たな紅白の形を模索していくとした。都内の同局で初出場１０組のうち８組が会見し、ＮｉｚｉＵが紅白初出場の喜びを語った。

　今年のアイドルシーンを席巻した大型新人が夢舞台の切符を“史上最速”でつかんだ。デビュー前にして紅白初出場を決める快挙。０５年にメジャーデビューから１カ月２９日で紅白最速出場を決めた、２人組ユニット「ＷａＴ」を超える偉業を達成することになる。

　無数のフラッシュを浴びたメンバーは背筋を伸ばした。リーダーのマコ（１９）は「初出場という事でとても緊張していますが」と顔をこわばらせながら「私たちの姿で勇気を与えられて、パフォーマンスが見て下さる皆さんの心に響くと良いなと思っています」と意気込みを語った。

　吉報は１５日夜に聞いたばかり。リマ（１６）は「最初聞いた時はみんな涙うるうるになって号泣した。うれし涙を流しました」と感動を隠しきれなかった事を報告。プロデュースを手がけるＪ．Ｙ．Ｐａｒｋ氏からは「日本での活動もＮｉｚｉＵらしく一生懸命頑張ってきてね」と応援をもらったという。

　ソニーミュージックと韓国のＪＹＰエンターテインメントによる合同オーディション番組で誕生した「ＮｉｚｉＵ」は、今年６月のプレデビュー曲「Ｍａｋｅ　ｙｏｕ　ｈａｐｐｙ」が一躍話題に。ＹｏｕＴｕｂｅのＭＶは１・６億回再生を突破し、ＮＨＫ側も「間違いなく活躍された」と太鼓判を押す。

　オーディション番組で出会った９人。リマは「２０２０年の最後に楽しい思い出を作りたい」と国民的番組で迎える年末が待ち遠しい様子。１２月２日発売のシングル「Ｓｔｅｐ　ａｎｄ　ａ　ｓｔｅｐ」でのデビューの勢いを加速させるように汗と涙で培った最高のパフォーマンスを大みそかに輝かせる。

　なお、この日は休養中のミイヒ（１６）に加え、マヤ（１８）が体調不良のため欠席した。