【The LDH Times】小林直己 ファンとの絆を形に
今年デビュー10周年の三代目 J SOUL BROTHERSと、来年デビュー20周年を迎えるEXILEを兼任する小林直己(36)にとっては、盛り上がること必至だった月日に、コロナ禍が直撃した。非日常の時間の中、希望の光となったのはファンとの絆。ステイホーム期間中に感じたSNSの可能性を信じて、ソロ活動でも新たなプロジェクトに取り組む。
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-今月10日に三代目が10周年を迎えて。
「10年間、こうして7人で続けてこられたのも、皆さまのおかげだなと改めて感じた1日になりました。当日はLIVE×ONLINEだったので、盛り上げるためにメンバーと試行錯誤して、自分たち自身もこの10年を振り返りました。忘れてたことを思い出したり、感慨深かったです」
-10年の歩みで転機を挙げるとしたら。
「やはり『R.Y.U.S.E.I.』になってしまいますね。それより前の期間というのは、LDHにいる分、皆さんに歌って踊っていただけるような曲を作るというところでは、ずっと目標にしていたのがEXILEでした。いろんなトライをし、反応が思ったほどじゃなかったときには、くじけそうになることもありました。『R.Y.U.S.E.I.』で多くの方に知っていただけて、またひとつ、三代目が向かう先が見えました」
-来年1月からのドームツアー再開が決まりましたが。
「いよいよその場所が作れるということで、今年1年ためたエネルギーをしっかり届けたい。多くの皆さんからも、再会への思いを感じているので、それがお互いにぶつかりあったとき、どんなすごい物が生まれるかとても楽しみですね。とはいえ、安全対策が最重要。安全性とエンターテインメントを共存させるのが、今のLDHの課題であり、挑戦です」
-来年のテーマに「RISING SUN TO THE WORLD」を掲げる意味は。
「元々、『Rising Sun』は東日本大震災の復興へ願いを込めた曲。当時、誰もが越えられないかもと思った壁を一歩ずつ乗り越えてきたことは、自分たちの記憶にもありますし、それが支えにもなっている。RISING SUN TO THE WORLD、日本の元気で世界を元気に-。こういう言葉が生まれることで、エンターテインメントってそういう可能性があるんだと思えます」
-元日にリリースされる、テーマと同タイトルのシングルについては。
「三代目の収録曲『RISING SOUL』は今のトレンドの音楽を取り入れながら、パフォーマンスは原点に立ち返ってます。10周年を迎えて伝えたい思いを、(今市)隆二を中心に歌詞に書き上げて。今の三代目を一番濃く出すように、ELLYが久しぶりに振り付けをして。EXILEの『RED PHOENIX』は何度でもよみがえる不死鳥がモチーフ。EXILEは今、新たに生まれるという思いもありますし」
-ATSUSHIさんの卒業をどのように受け止めてますか。
「僕自身、本当にいろんなことを教わってきました。後輩として、メンバーとしてそばにいさせてもらったので、ATSUSHIさんの背中は、これからも見続けていきたいと思っています」
-EXILEの12月29日のLIVE×ONLINEに向けては。
「14人体制であったり、今のEXILEを詰め込んだライブ。EXILEが次のステップへ一緒に歩むための提案にも似た、ライブになるんじゃないかなと思ってます」
-公式YouTubeチャンネルを今月開設したのは、どういった思いから。
「オンラインの可能性を感じ、新たなプラットフォームとして浸透しきった1年だったというのがひとつ。元々、英語をまったくしゃべれなかったのが、海外で映画にも出させていただくようにもなって。夢を持つことでつながりが生まれることを表現したくて、『Naoki’s Dream Village』と名付けました」
-今後、チャレンジしたいことは。
「まずは三代目10周年、EXILE20周年をしっかり盛り上げたい。皆さんと培ってきた絆をひとつ形にできればと思っています。YouTube、インスタでもプロジェクトが進んでいるので、そういった形でも小林直己というのを楽しんでもらえれば」
◆小林直己(こばやし・なおき) 1984年11月10日生まれ。千葉県出身。2007年11月、二代目 J Soul Brothersにパフォーマーとして加入。09年3月、EXILE加入。三代目 J SOUL BROTHERSでは、NAOTOとリーダーを務める。俳優業での主な出演作は、「たたら侍」、「EARTHQUAKE BIRD」など。文藝春秋digitalでコラム「EXILEになれなくて」を連載中。