ビッグダディ 病床に伏した父にかけた言葉を後悔…亡くなり「なぜあんなことを…」

 ビッグダディこと林下清志が27日に更新したブログで、大正生まれの父親との思い出を記した。病床に伏した父親に「死ぬのを怖がっているんだって?70歳も過ぎて死ぬのが怖いなんて、大した人生じゃなかったっすね」との言葉をかけたことを悔やむ胸中をつづった。

 両親は共に大正生まれだそうで、「堅い公務員であった父親」は口数が少なく、ダディが中学生になったころには父親と会話することはほとんどなくなったという。

 高校に進学して親元から離れて通学することになった。柔道の県大会で「表彰台に上がることができ」、「これは誉めて貰える」と思って「高校から100km以上も離れた実家に」戻った。「父親の目の前に賞状とメダルを差し出すと 『ああ…』と言って受けとると広げもせず」と無関心だったことを振り返り、「17歳の小僧は、いたたまれない気持ちになったものです」とつらい記憶を記した。

 ダディは「振り替えれば、ただのコミニュケーションが下手な父親とコミュニケーションが下手な息子との一場面だというだけなのですが…」とし、「しかしそのコミニュケーション能力の欠落が、やがてやらかしてしまうのです」と父親が病床に伏した頃を回顧。

 亡くなる直前に「五人の子供を連れてお見舞いに行きました。病院に向かう車の中で兄から『親父が“俺はもうダメなのか”と聞いてくるのだが、あれが辛い…』 そう聞いた自分はベッドの横に駆けつけるなり、父親に『死ぬのを怖がっているんだって?70歳も過ぎて死ぬのが怖いなんて、大した人生じゃなかったっすね』と言ってしまったのです」と記した。父親は「『んふっ』っと、笑ったような気がしました」とダディは記憶をたどった。父親はその翌日に亡くなった。

 ダディは「なぜあの時、病室で父親にあんなことを言ってしまったのか…きっと『貴方の息子はこんなに逞しい男に成長しましたよ』と伝えたかったのかも知れませんが、明らかに良い手段ではありませんでした」と後悔。自身も父親になり「積極的に懐くべきはこちらだった、もっともっと父親に近付き、話し、聞いて、教わるべきでした」と悔やみきれない胸中をつづった。

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