大阪府が医療非常事態宣言を出した。府は３日、新型コロナウイルス対策本部会議を開き、独自基準「大阪モデル」の警戒度を、非常事態を示す「赤信号」に引き上げることを決定。新型コロナ特措法に基づき４日から１５日まで、府民にできる限り不要不急の外出を自粛するよう求め、大阪市の一部に出している飲食店への時短営業要請も延長、府立学校での一部活動も制限する。府はこの日、３８６人の新型コロナウイルス感染を発表した。

　大阪市浪速区の観光名所・通天閣が、とうとう赤くライトアップされた。午後８時ごろ、通天閣の緑のライトがぱっと消え、その直後、真っ赤な光が塔全体をじわりと染めた。

　通天閣近くにある串カツ店の渡辺友則店長（４４）は「赤色の点灯は飲食店には致命傷。府がこれまで十分な対策を取らなかったから、深刻な事態になった」と憤る。

　帰宅途中の堺市の男性会社員（４３）は「コロナで給料が減った。来年も影響は続くのでは」と心配そう。東京都から観光に来た会社員高橋舞さん（２７）は「大阪の医療がここまで逼迫（ひっぱく）しているとは知らなかった。来ちゃってごめんなさい」と話した。