日本来年3月開始か コロナワクチン
英国で8日、米製薬大手ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が始まった。同ワクチンの実用化は日米欧で初めて。
ファイザーは日本政府と来年上半期に1億2千万回分(6千万人分)を供給することで基本合意しているが、国内の臨床試験(治験)や審査の手続きを経る必要があり、接種開始は早くて3月ごろになる見通しだ。
他のワクチンでは、英製薬大手アストラゼネカも1億2千万回分の供給で合意。米モデルナは5千万回分の供給契約を政府と結んでいるが、治験はまだ準備中の段階だという。国内のメーカーでは製薬ベンチャー、アンジェスが第2、3相試験の接種を開始した。塩野義製薬など他の企業も近く試験を開始する予定。
ワクチンは効果に対する大きな期待がある一方で、安全性に関しては懸念する声が根強い。当面、接種が始まった国での副作用発生情報などを注意深く集めていく必要がある。