青木理氏 GoTo一斉停止は菅政権が「追い詰められてのGoTO停止」

 ジャーナリストの青木理氏が15日、テレビ朝日の生番組「モーニングショー」で、菅義偉首相が前日14日、観光支援事業「Go To トラベル」を今月28日から来年1月11日まで全国で一時停止すると表明したことについて「攻めのGo To停止っていうより、追い詰められてのGo To停止みたいなところがある」との見方を示した。

 青木氏は「各種のメディアの報道を見ていると、菅首相あるいは与党の幹部なんかは、たぶんGo Toが(新型コロナウイルス)感染拡大の原因になっているとは、おそらく認識をどうもされていないんですね。世論調査で(支持率が)ガクッと下がって、どうも世論はGo To止めた方がいいんじゃないのと言ってるっていうような意向がここに来て鮮明になってきたので、しょうがないから一回止めるかと、ある種、攻めのGo To停止っていうより、追い詰められてのGo To停止みたいなところがある」との見方を示した。

 青木氏は「そういう政治の感覚って、例えばドイツのメルケル首相が今すごいメッセージを発して世界的に話題になっているんですけれども、ホントに政権が何を考えて政治が何を考えてどういうメッセージのためにどういうことをするかっていうことを、人々も感じると思うんですよね」と指摘。

 「そんなに深刻に思ってないんでしょ?ってなっちゃうと出掛けたくなるし、Go Toも止まってないんだったら旅行に行こうよって話になっちゃうし、飲食店もけっこう混んでるし。僕もこの日曜日、ちょっと銀座の街を歩いたんだけど、すごい人出ですよ」と人間心理を説き、「そうなってきちゃうっていう状況を変えるためには、本当に政治が何を考えているのか、政治がどういうメッセージを持って発するのかっていうのを、記者会見なんかを含めて発しないと伝わらないですよね」と、菅政権の発信力不足を憂えた。

 さらに、テレビ朝日・玉川徹氏が政策を「小出し」と批判したことを受けて、「小出しっていうのは言い換えれば場当たり的なんですよね。その場その場で、分科会から言われちゃってどうしようもないとか、自治体から言われてしょうがないかなっていう形で対応してきて、ここに来てついに世論も言ってるからっていうことでこういうことにした」と、政権の場当たり的な対応に苦言を呈していた。

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