笑点メンバー悲痛 こん平さん“弟分”好楽「勝手に逝っちゃだめ。もっと教えてよ…」

 「24時間テレビ39」でのチャリティーマラソンを完走した林家たい平と握手する林家こん平さん(中央)=2016年8月
 林家こん平さんとの思い出を語る三遊亭円楽=東京・浅草演芸ホール(撮影・開出牧)
 先代の三遊亭円楽さんお別れの会で笑点メンバーと思い出を語る林家こん平さん(右から2人目)=2009年11月
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 落語家の林家こん平(本名笠井光男=かさい・みつお)さんが17日午後2時2分、誤嚥性肺炎のため77歳で死去していたことが21日、分かった。

 日本テレビ系「笑点」の共演メンバーも悲しみに暮れた。

 自他共に認める“弟分”だったという三遊亭好楽(74)は、デイリースポーツの取材に「前座の頃からよく飲みに連れて行ってくれた」と振り返り、「お客さんサービスは三平師匠と一緒で、どれだけ疲れていても笑顔に陰りがなかった、ずっとプロ中のプロでした」とたたえた。

 また、「(「笑点」の)収録が終わってからもリーダーシップを取って、スタッフさんの顔もちゃんと立てておられた」と気遣いを説明。「勝手に逝っちゃダメだよ。もっと色んなこと教えてよ…」と声を詰まらせた。

 東京・浅草演芸ホールで寄席に出た三遊亭円楽(70)は「ご供養がてら、こん平さんの思い出を話したい」と落語は演じず、10分間を追悼に費やした。

 師匠の先代円楽さんが司会を務めていた頃の楽屋を振り返り、「弟子の私をいたぶるんです。理不尽な小言で。その風をこん平さんは分かってくださって『我慢』とひと言。それがガス抜きになって、どれだけ救われたか」と感謝した。

 出番後には取材対応。「(はなむけの言葉は)『チャラーン!』でいいよ。アレでどれだけ元気をもらえたか」としみじみ語った。

 「らくご卓球クラブ」でも共に活動した三遊亭小遊三(73)は「人並み外れたスタミナにはいつも驚かせられ、バイタリティに溢れた方でした」と人柄を、「私は二日酔いで死ぬ思いでした」と酒豪ぶりをしのんだ。

 「笑点」の大喜利を受け継いだ弟子の林家たい平(56)はデイリースポーツの取材に「絶対に『もう一度、落語をする』と思っていたと思います。それができなかったのが、つらかっただろうな、それを最後に見たかったな」と声を震わせた。

 最後に会ったのは9月初旬、こん平さん宅で。「またやりましょう!!」と声をかけると、手を挙げ「うんうん」と応えたという。

 30年以上の師弟関係で「落語に関しては自由。だけど、芸人であっても社会人。人と人との付き合いを教えていただきました」と明かしたたい平。「師匠の遺志を継いで、師匠のオレンジの着物を着て、師匠の場所で、一人でもたくさんの皆さんを笑顔にしていきたい。それが“親孝行”になる」と誓った。

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