海老名香葉子さん こん平さん悼む「先に逝くなんて…」林家一門支えた律義さ明かす
落語家の林家こん平(本名笠井光男=かさい・みつお)さんが17日午後2時2分、誤嚥性肺炎のため77歳で死去していたことが21日、分かった。こん平さんの師匠である初代林家三平さん(故人)の妻でエッセイストの海老名香葉子さん(87)が21日、「老いた私より先に逝くなんて哀しいことです」と、こん平さんを悼んだ。
こん平さんは15歳だった1958年、三平さんに弟子入りした。香葉子さんは「新潟から初代林家三平の五番目の弟子として内弟子となり、修行中は一直線の真っ直ぐな子で、前座時代師匠方によく気のつく先きが楽しみと言われた子でした」と回想。「笑点」で人気者となり、多忙になっても「必ず毎日顔を出すか電話を入れる子でした」と、律義な素顔を明かした。
三平さんが54歳の若さで死去した後は、当時37歳だったこん平さんが一門を支えた。重圧もあってか、酒でトラブルを起こすこともあったというが、「私に寄り添って一門を支えていたのも確かです」と理解を示した。
61歳で病魔に襲われてから、長い闘病生活の末に旅立ったこん平さんに、香葉子さんは「全快をみせずに老いた私を置いて逝ってしまいました 十六年の病と戦い安らかに旅逝ちました」と、無念の思いを隠せず。
「林家を守り貫けたのもこん平の力大です 六十二年間の林家の門下生として立派に尽くしてくれたことを誇りに思います」とたたえ、「天国で師匠!と言って甘えていることと思います」と、亡き夫との再会を願った。