7万人の熱狂と5人の鼓動一体に-12年国立初の「アラフェス」【嵐メモリーズ2】

 嵐が活動休止する2021年まであと7日。デイリースポーツでは、デビューした1999年から21年間を追い掛けてきた中から、7回にわたって振り返る名場面の2回目。

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 デビューから丸9年。“国民的グループ”への階段を駆け上がり始めていた5人は、初の国立競技場でのライブを敢行する。DREAMS COME TRUE、SMAPに続く史上3組目となる同所での単独コンサート。「ついに来ちゃったねー」。一流アーティストの仲間入りの証しでもある“国立ライブ”に、メンバーたちはほおを紅潮させた。

 押し寄せる歓声の波。揺れるペンライト。7万人の熱狂と5人の鼓動が一体となった。巨大スタジアムは、もはや“嵐ワンダーランド”。空高く吹き上げられた大噴水に、周回するムービングステージ。無数の風船が上空に舞い上がり、ド派手な花火が度肝を抜く。聖火台の炎を囲み楽曲「Re(mark)able」を歌唱したシーンは、圧巻の景色を刻んだ。全力パフォーマンスのあまり相葉雅紀のズボンの股が裂けるハプニングも“伝説”の名場面となった。

 この公演を皮切りに、嵐は06年以来2度目のアジアツアーをスタート。台北、ソウル、上海を巡り、全8公演で17万3000人を動員した。

 そして、この年から、改修前の2013年まで6年連続で国立競技場での公演を敢行。今年11月3日のデビュー21周年の記念日には、新たに生まれ変わった聖地に7年ぶりに“帰還”し、アーティスト一番乗りでライブ配信を成功させた。

 ナショナルスタジアムの“申し子”として、夢を紡ぎ上げた嵐。この年の国立ライブは、伝説のグループとして大きく花開いていくことになる5人の、未来の始まりを象徴していた。

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