政治ジャーナリストの田崎史郎氏が５日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に出演し、小池百合子東京都知事は「ポピュリスト的能力が非常に高い」、菅義偉首相は「その点ではかなり劣る」という見解を示した。

　小池氏は神奈川、埼玉、千葉の県知事と共に２日、西村康稔経済再生担当相と面会し、国が２度目の緊急事態宣言を出す方向を決定づけた。

　小池氏について、ジャーナリストの青木理氏が「小池さんは、自分が率先をして（午後）８時以降の営業自粛ってのを出すことによって、都の財政の問題もあるけれども、ある種、恨まれるところもあるというのを、それはあっちにしてくれって政府に取りあえずペンディングしておいて、緊急事態宣言でしょって言ったことによって、それに合わせて８時にしたことで、ある意味で菅さんに泥を全てかぶらせたっていうことなんですか？」と田崎氏に質問。

　田崎氏は「都が本来負うべきこと、北海道や大阪では知事の責任としてやってることを、緊急事態（宣言）を出させることで、自分の肩の荷を半分くらい菅さんに預けちゃったと」と、今回の小池氏の行動を解説。

　青木氏が「ということは、小池さんの方が、政治家とか立ち回りとしては一枚上手だと」と踏み込むと、田崎氏は「パフォーマンス、立派なもんですよ。かなわない。ポピュリスト的能力が非常に高いんですよ。世論を味方につけるのが。菅さんはその点ではかなり劣る」と、皮肉まじりながら小池氏に軍配を上げた。

　その上で「菅さんにすれば、僕はね、これは悪いこっちゃないと思ってるのは、菅さんはわりと頑迷固陋（ころう）でブレない、頑固だっていうふうに言われてるんですけれども、この件では柔軟に対処しているので、小池さんの力を借りて方針変更したということで、僕は結果的にはプラスだと思いますね」と、小池氏のパフォーマンスは菅首相にもメリットがあったと説明していた。