長谷川博己「自分がなぜ俳優をやっているかがわかった…」祖父、父らの思いに触れ涙
俳優の長谷川博己(43)が4日放送のNHK「ファミリーヒストリー」に出演し、俳優という職業を選んだ自身の原点を知り胸を熱くした。
母方のルーツは山形県新庄市にあり、甘いマスクの祖父は、かつて故丹波哲郎さんと同じ劇団に所属し俳優を目指していた。また、武蔵野美術大名誉教授として建築の歴史を教えていた父・堯(たかし)さんは学生時代に小津映画に没頭し、学費が払えなくなっていたという事実に、長谷川は「まるでもう俺と一緒ですよ!」とビックリ。「父も映画がすごく好きだったので、よく連れて行かれて…父の影響がなければ役者をやっていなかったでしょうね」と懐かしんだ。
非常勤講師として武蔵野美術大に赴任する前の堯さんはさまざまな評論活動をしており、歌舞伎役者の坂東玉三郎とも対談。玉三郎は「古典的なことを大事にしなさいと。いろいろと教えて頂いたのが実際の僕の感覚ですね」と振り返る。
現在放送中のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」で主演・明智光秀に決まったときは目を細めて喜んでいたという堯さんだが、一昨年4月に81歳で死去。その後も親交があった玉三郎には息子が俳優だということを伝えていなかったそうだが、その大河ドラマで正親町(おおぎまち)天皇を演じ長谷川と初共演している玉三郎は「お父様もどうせ俳優の道であれば、いずれどっかで一緒になるだろうと思ってらしたかもしれない。ご縁もあり、うれしい気持ちですね」と穏やかな表情を浮かべた。
時には涙ぐみながら祖父や父の俳優、映画への思いに触れた長谷川は「知らないことがたくさんあって…。自分がなぜ俳優をやっているかということがよくわかりましたね」と感慨。「すごくやりたい気持ちがあって、どうしようもない衝動があった。このルーツを見て、すべて僕の血に受け継いでいるんじゃないかという気がすごくした。これはもっともっとやっていかなきゃいけないなと改めてなった」と、自らに言い聞かせるように話していた。
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