茂木健一郎氏「鼻出し」試験監督批判 「逆張り」指摘に反論「理解できない」
大学入学共通テストの都内会場で、40代の男性受験生が試験監督からマスクで鼻を覆うよう再三注意されても応じず、失格となった後にトイレに閉じこもって警察が出動した問題で、SNSで試験監督の対応に問題があるとしている脳科学者の茂木健一郎氏が18日付ブログで、あえて多数派と逆の主張を行う「逆張り」だとの指摘があるとし、反論した。
周囲の受験生への同情が広がる中、茂木氏はツイッターで「鼻出しマスクの受験生の答案を無効にして試験官は何を守りたかったのか?」「杓子定規のロボット試験監督」と批判した。
さらにブログに「すぐに『逆張り』だとか言われる方は」と題して投稿。「運営側の対応が不適切だったという私の判断は変わりません」「複数回要請してだめだった時点で、受験番号を控えておいて後に事情を聞けばよかっただけのことだと思います」と主張した。
そのうえで「一つ理解できないのが、このような時に、私の意見表明を『逆張り』だとか言う方々のことです」と指摘した。
「私はものを考えるときに、それが『世間』と同じかどうかということを配慮することはないです」と説明。
「なにかといえばすぐに『逆張り』だとか言われる方は、そんなに『世間』の『多数派』の意見を気にされて、風見鶏のように同化圧力に屈するのでしょうか」と問いかけ、「一人ひとりが自分で考えて多様な意見が行き交う場所の方がはるかに気持ちがいいと私は思います」と記した。
19日もツイッターに「繰り返し畳み掛けるように注意されると、追い詰められたような気持ちになって非典型的な行動に出る方は年齢に関係なくいらっしゃると思います。試験官側は、複数回注意して効果がなかった時点で、受験番号を控えて後に事情を聞くなどの対応をとるべきだったと考えます」と投稿した。