芥川賞ならず 尾崎世界観「結果は残念だったけれど、またここから頑張ります」
第164回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が20日、都内で開かれ、芥川賞は宇佐見りん氏(21)の「推し、燃ゆ」、直木賞は西條奈加氏(56)の「心淋(うらさび)し川」に決まった。「母影(おもかげ)」で芥川賞候補だったミュージシャンの尾崎世界観(36)、「オルタネート」で直木賞候補だったNEWS・加藤シゲアキ(33)は受賞を逃した。
尾崎世界観の「目標にしていた」という芥川賞の受賞はならなかった。
結果を受け、尾崎はツイッターを更新し「メンバーと一緒に待ちました!結果は残念だったけれど、またここから頑張ります。応援してくださった皆さん、本当にありがとう」などとつづった。
母子家庭で育ち、学校に友達がおらず、放課後は母親が働く店で過ごしている小学校低学年の女の子を主人公にした物語。決選投票には届かず、選考委員の島田雅彦氏(59)は「子ども視点を採用した場合は、どうしたって語り手の意思との重ね合わせの状態になる」とし「そのずれをどう見せるかが重要なポイント。その辺がうまく処理されていなかったのかなと感じた」と課題を挙げた。