フジテレビ系「バイキングＭＯＲＥ」が２１日、番組冒頭で爆笑問題・田中裕二（５６）が２０日未明に自宅で頭痛を訴えて東京都内の病院に救急搬送され、前大脳動脈解離によるくも膜下出血、脳梗塞と診断されて入院したことを伝えた。

　番組では田中が昨年８月に新型コロナウイルスに感染していたことにも触れ、コロナ感染と脳梗塞との関連性についての専門家の見解を紹介。前田病院脳神経外科・前田達浩副院長は「今回のケースについて因果関係があるかはわからないが、新型コロナウイルスが血管にダメージを与えて重篤化させたり、亡くなる原因になるという報告があるのは事実」と話した。

　スタジオの昭和大学医学部客員教授・二木芳人氏も「血栓症は非常によく起こる。特に血管が損傷されて血栓が詰まりやすくなる。今は元気で入院されていても、１週間から１０日ぐらいで血栓を起こす人が多い。これは入院して血液検査をしていると、ちょっと危ないなっていうことがわかる。そういう人にはあらかじめ血が固まらないような薬を入れる。重大な合併症の一つです」と話した。

　二木氏はさらに、中国・武漢でコロナ感染のために入院した人を６カ月間追跡した結果、全体の７６％が何らかの後遺症を持っているという報告があったと紹介。一番多いのは倦怠感、続いて筋力の低下で、嗅覚障害も半年たっても３０％ぐらい残っていたという。「嗅覚障害というのはインフルエンザや風邪でも症状が出るが、耳鼻科の先生におうかがいすると結構長く残る。半年ぐらい残っててもおかしくないし、１年ぐらい残る人もいくらでもいると。中にはどれぐらいかわかりませんが、完全には元に戻らない人も何％かはいるとおっしゃってましたね」

　これを聞いたＭＣの俳優・坂上忍は「えっ、もう元に戻らない？」と衝撃。「あまり過剰に不安になってもしょうがないけど、これだけの後遺症があって元に戻らないケースもあるってなると、より人にうつさないように、自分がかからないこともそうだけど、人にうつさないように努めないとダメですね」と、重々しくうなずいた。

　タレント・薬丸裕英も「さらに意識を変えていただきたいと思いますよね。身近に感染者がいないとか、若いから大丈夫とかいう感覚を持ってたら、そんなことないですよ、と。もしかかってしまったら、あなたもこうなる可能性あるんですからね、と再確認していただきたいですね」と続けた。