乙武氏、トランプ氏のツイッター「企業の判断で凍結」に疑問

 作家の乙武洋匡氏が24日、フジテレビ系「ワイドナショー」に出演し、ツイッター社が、トランプ前米大統領のアカウントを永久停止したことに疑問を投げかけた。

 番組では、バイデン大統領の就任式にトランプ氏が欠席したというニュースを取り上げた。就任式より以前の1月6日には、トランプ支持者とされる人々が、米連邦議会に乱入し、大きな混乱となった。

 明治大学の海野素央教授は「演説の中でトランプ大統領(当時)が『議事堂に向かって歩いて行こう』と言ったんですよね。それを極右の集団は号令だと思いますよね。GOサインを出したわけです」とトランプ氏が扇動したと説明。さらに、トランプ氏が年末年始にツイッターで「1月6日にワシントンに集まれ」と呼びかけていたと解説した。

 しかし、乙武氏は「海野さんは民主党寄りだっていうのを織り込んで話を聞いた方がいいかなって」とけん制。MCの東野幸治が「ツイッター社が永久凍結というジャッジはどうなんですか」と尋ねると、乙武氏は、ドイツのメルケル首相の発言を引き合いに出し「言論の自由があるからといって、なんでも発言していいとは思わない」ときっぱり。フェイクやヘイトなどについては「制限を受けて仕方がない」とした。

 一方で、永久凍結を決定づけたトランプ氏の2つのツイートについては「アメリカ第一主義」をうたうものと、「バイデンの就任式に欠席する」という内容だったと説明し、「これが暴力を助長するかどうかって、前からの文脈を追っていった解釈の問題だと思うんです」と持論を展開した。その解釈を「ツイッター社といういち企業」が決めることを疑問視。メルケル首相が永久停止について、言論の自由を制限する行為は「企業ではなく法に基づくべきだ」と発言したことに賛成した。

 さらに、SNSによって広まった「アラブの春」のような民主化運動も「暴力を助長する可能性があるってことでアカウントを閉じられたら、あの革命は実現しなかったと思う」と米議会乱入とは逆の可能性も示唆。SNS停止についての、明確な判断基準の必要性を説いた。

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