紅ゆずる、「豆まき」ならぬ「豆渡し」 「通天閣節分」65回の歴史で初
元宝塚歌劇団星組トップスターで女優の紅ゆずるが1日、大阪・通天閣で行われた「第65回通天閣節分福豆まき」に参加した。
コロナ禍とあって、65回の歴史で初めて豆まきではなく、『豆渡し』の形で行われた。マスク着用で「鬼は外、福は内」の声もなく、用意された仕切りの下で手渡された。配布された豆袋も例年の5000個から1000個に。密を避けるべくゲストもシークレットにしたことで、一般参加者の来訪も例年の約200人から約150人に減少した。
大阪出身の紅は「今は高いビルが結構建ってるけど、(昔は)自宅のベランダから通天閣が見えてたくらい。(伝統行事に)参加できると当時は思ってもいなかった。光栄です」とあいさつ。
自身も昨年コロナに感染したこともあり、この日について「日常だったことが日常でなくなり、普通の生活が尊いことだったんだと(知った)。日常に戻るようという思いを込めて」豆を渡したとした。
4月に大阪松竹座で上演される「アンタッチャブル・ビューティー~浪花探偵狂騒曲~」で2019年10月の宝塚退団後、初主演を務める。「エンターテインメントは人に欠かせないもの。活力になったりする。自粛してはならないもの。それを早く表現できる環境になれば」と願いを告白。
宝塚の後輩には「舞台に立つのは当たり前じゃない。当たり前だったことが貴重だと思い返すチャンスだと思う。コロナで制限される中、自分のパフォーマンスをしっかりやってもらいたい」と言葉を送った。
この日は4月に紅と共演するNHK連続テレビ小説「おちょやん」に出演中の松竹新喜劇の桑野藍香、劇団Patch・竹下健人も参加した。