橋爪功の長男・貴明氏“橋爪メソッド”伝授へ オンライン演技塾開校
名優・橋爪功(79)の長男で演出家の橋爪貴明氏(54)がオンライン塾を開講することが5日、分かった。25日から橋爪家の演劇メソッドを伝授する。
小5の時に両親が離婚し、元宝塚の母・高岡奈千子さんに引き取られた。以降、父との接点はなかったが、21歳で米コロンビア大学に留学し、ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノら演技派俳優のアプローチとして知られるメソッド演技法を勉強。帰国後に劇団を立ち上げ、30歳の時に父と仕事で再会した。
「自分が幼稚園の時は父もまだ売れておらず、まわりに運転手だと思われていたくらい。『ご主人何されてるんですか?』、『画家です』みたいな感じでした。今は父というより1人の役者として会っている感じです」
近年は功が代表を務める「演劇集団 円」の野外劇でタッグを組んでいる。
「『今を生きろ』、『セリフはリズム』、『演技はキャッチボールだ』と一言が深い。舞台役者なので、映像になった時に演技が引き算になるけど、引き出しが多いから技が効いてくる。よく『そこを大事にしろよ』と言っていて、核となる部分です」
オンライン塾では基礎から始め、功の演技論も「伝えていきたい」と構想している。
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橋爪貴明(はしづめ・たかあき)1966年9月3日生まれ、大阪出身。橋爪功の長男。俳優の橋爪遼は異母弟、女優の橋爪渓は異母妹。暁星高を卒業後、米コロンビア大に留学。84年、ミュージカル「あしながおじさん」に出演。90年、舞台を初プロデュース。桐朋学園芸術短大の非常勤講師として歌唱やボーカルを指導。約20年前から「劇団 円」が伊豆で毎年開催している菜の花舞台で、父・功と仕事を共にしている。