藤井二冠、2年ぶり朝日杯決勝進出 “魔王”渡辺名人に劇的大逆転星
将棋の藤井聡太二冠(王位・棋聖=18)が11日、東京・有楽町朝日ホールで指された第14回朝日杯オープン戦準決勝で渡辺明名人(王将、棋王との三冠=36)を138手で破り、決勝に進んだ。同棋戦2年ぶり3度目の優勝へあと1勝とした。
相掛かりに進み、序盤から大駒を交換する激しい将棋となった。終盤は“魔王”渡辺名人の攻めが続き、一時はAI評価値が99対1になるほど追い詰められたが、藤井二冠は必死の玉さばきで振り切り、大逆転での白星となった。
藤井二冠は「ずっと苦しかったので、こちらは開き直るしかないのかなと指していました。決勝も引き続きいい内容の将棋にできればと思います」と意気込んだ。
同日14時から始まる決勝では、三浦弘行九段(46)と対戦する。三浦九段は「本当に大変な相手だと思いますが、悔いのない将棋を指したいと思います」と引き締めた。
藤井二冠は同棋戦を、初参加の第11回、第12回と連覇するも、昨年の第13回は優勝した千田翔太七段(26)に準決勝で敗れた。