史上初!春風亭昇吉 東大卒の真打ち 師匠・昇太「肩書必要じゃないけど、能力すごい」

 真打ち昇進を喜ぶ(左から)春風亭昇吉、春風亭昇々、三遊亭小笑、笑福亭羽光=都内のホテル(撮影・園田高夫)
 春風亭昇吉(左)と春風亭昇々(右)の真打ち昇進を喜ぶ春風亭昇太=都内のホテル(撮影・園田高夫)
 真打ち昇進の(前列左から)春風亭昇吉、春風亭昇々、三遊亭小笑、笑福亭羽光と師匠の(後列左から)春風亭昇太、三遊亭笑遊、笑福亭鶴光=都内のホテル(撮影・園田高夫)
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 5月に真打ちに昇進する落語家の三遊亭小笑(40)、春風亭昇々(36)、春風亭昇吉(41)、笑福亭羽光(48)が15日、都内で開かれた昇進披露会見に出席した。2007年の入門後、初の東大卒の落語家として話題を呼んだ昇吉は、東大卒として、昇々ともども落語芸術協会の春風亭昇太会長(61)の弟子として、初の真打ち昇進となった。

 報道陣から賢いエピソードはないかと聞かれた昇吉は「いっぱいあります」と苦笑い。落語家になった理由を「単純に好きだったから」と振り返り、「感謝の気持ちと自分がトリを取るんだという責任感でいっぱい。目指すのは寄席にお客さんを呼べる落語家」と抱負を述べた。

 師匠の昇太は「着物の畳み方を教えている時『メモを取ってもいいですか?』と聞かれ、内容を見ると『襟(の角度)は80度』とか書いてあった。やっぱり違うなと思った」、「ある時『気象予報士の資格取れる?』って聞いたら『取れます』と言って、本当に取ってきた」と、昇吉の秀才エピソードを披露。

 「東大卒の肩書は落語家にとって必要じゃないんだけど、能力はすごい」と語った。

 4人の真打ち昇進披露興行は、5月1日からの東京・新宿末廣亭を皮切りに、7月まで行われる。昇太会長は「それぞれの色、落語を持っているのはとても大事なこと。4人はそれぞれの落語のスタイルを持っている。非常に楽しみ」と期待していた。

 ◆春風亭昇吉(しゅんぷうてい・しょうきち)1979年10月29日生まれ、岡山県出身。岡山大を経て23歳で東大入学。2006年、第3回全日本学生落語選手権「策伝大賞」優勝。07年、東大経済学部卒業。東大総長賞の受賞者でも特に業績が顕著な者に贈られる東大総長大賞。春風亭昇太に入門。11年、気象予報士の資格を取得。二ツ目昇進。著書に「東大生に最も向かない職業」、「マンガでわかる落語」。

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