菅義偉首相の長男・正剛氏が勤める放送事業会社「東北新社」による接待問題で、加藤勝信官房長官は２４日の衆院内閣委員会で、山田真貴子内閣広報官（６０）が２０１９年の総務審議官当時、正剛氏側の負担で約７万４千円分の接待を受けて提供されたのは和牛ステーキと海鮮料理だと明らかにした。出席者は正剛氏側４人との計５人で、総額は３７万１０１３円だったと説明した。総務省は事務次官級の谷脇康彦総務審議官（６０）ら９人を減給や戒告の懲戒処分にしたと発表。山田広報官を厳重注意した。山田氏は給与１０分の２の３カ月分に相当する額を一括で自主返納する。

　東北新社は２４日、「弊社の一部役職員の行動に起因して国家公務員倫理法違反という重大な事態を招いた」とし「極めて重く受け止め、深くおわび申し上げる」とのコメントをホームページで発表した。この問題での同社関係者の処分に関しては「厳正に対処する」とした。同社は１２日に外部の専門家をトップとする特別調査委員会を設置しており、今後「結果を適切な形で公表し、再発防止に努める」と説明した。