菅首相、首都圏緊急事態宣言2週間程度延長へ 解除条件は「病床使用率50%以下」

 菅義偉首相は3日、首都圏1都3県に発令中の新型コロナウイルス緊急事態宣言に関し、7日の期限を2週間程度延長する方針を表明した。理由について、病床が逼迫(ひっぱく)していることを挙げ「国民の命と暮らしを守るためだ」と説明した。官邸で記者団に語った。4都県知事は3日午後、テレビ会議を開き、期限後の対応を協議した。この日東京は新たに316人の新規感染者を報告。前週の水曜日と比較すると103人増加するなど、減少ペースが鈍化している。

 平日では4日連続となる記者団のぶらさがり取材に応じた菅首相が、緊急事態宣言の再延長方針を表明した。「2週間程度の延長が必要ではないか」と述べ、今後、専門家の意見を聞いた上で「最終的に私自身が判断する」とした。2週間再延長された場合、宣言は21日までとなる。

 東京の新規感染者について菅氏は「下がり切っていない状況ではないか」と話し、今後の解除条件に関しては「病床使用率が50%以下になって、ベクトルが下に行くことが大事だ」と言及した。

 新規感染者の減少ペースは鈍化。前週と比較した各地の新規感染者数は東京都が213人から316人、埼玉県が59人から98人、千葉県は127人から164人、神奈川県が93人から139人にそれぞれ増加している。

 菅首相の延長方針は、東京都の小池百合子知事らが宣言解除に慎重姿勢を示したことに考慮したとみられる。小池氏ら4都県知事は3日午後、テレビ会議を開き、対応を協議。2週間程度の延長を政府に要請する案が浮上していたが、黒岩祐治神奈川県知事によると、他の知事から3月31日まで宣言を延長した上で早期解除を目指すとの提案があった。

 首相の延長方針表明を受けて、小池氏は「1都3県の感染状況や医療提供体制が勘案されたと認識している。都の考えとも一致するものだ」と評価。千葉県の森田健作知事は会議で「千葉としては、延長はやむを得ないと思っている」との考えを示した。埼玉県の大野元裕知事は「医療機関の負担を増やすわけにはいかない。政府の判断は適切だと思う」とした。

 政府は5日午前に専門家らで構成する諮問委員会に政府方針を諮り、同日夜の政府対策本部で決定する予定。

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