森公美子 東日本大震災から「10年たっても…」声詰まらせる
歌手で女優の森公美子(61)が4日、東京・日比谷シアタークリエで行われたミュージカル「GHOST」(5日開幕)の初日前日会見に参加し、東日本大震災から10年が経過しての心境を問われ、思わず涙ぐんだ。
宮城県仙台市出身の森。質問に対し「その話題になると、もう…」と声を詰まらせ「震災から10年がたっても、まだ被災地の皆さんの心の中のかさぶたが取れてない状態。震災をポジティブに捉えることがまだまだできない」と言葉を紡いだ。
今作のタイトルは「GHOST」。稽古中、演出を務めたダレン・ヤップ氏から「風の電話を意識してくれ」と言われたという。「風の電話」は岩手県大槌町にある電話ボックス。中には電話とノートが設置されており、来訪者はその電話で亡くなっている相手に思いを伝えたり、ノートに気持ちを記載したりできる。
役を演じながら「相手が見えなくても自分を伝えるのは大切」と感じたという森。「コロナ禍じゃなかったら、被災地で見てほしかったなと思っています」と東北での公演がないことを残念がっていた。