文化庁長官に都倉俊一氏が決定 作曲家の就任は初 民間出身は7人目
日本音楽著作権協会(JASRAC)は5日、前会長の都倉俊一特別顧問(72)が、4月から第23代文化庁長官に就任することが決まったと発表した。作曲家が文化庁長官に就任するのは初めてのことで、民間出身の文化庁長官は現長官で金工作家の宮田亮平氏に続き7人目となる。
東京都生まれの都倉氏は4歳からバイオリンを始め、小学校、高校時代を過ごしたドイツで基本的な音楽教育を受けた。のちに学習院大学在学中の1969年に作曲家としてデビューした。
70年代から多くの新人を発掘し、山口百恵「ひと夏の経験」、ピンク・レディー「ペッパー警部」、ペドロ&カプリシャス「ジョニィへの伝言」「五番街のマリーへ」などの楽曲を提供。「日本レコード大賞 作曲賞」「日本レコード大賞」「日本歌謡大賞」「東京音楽祭最優秀作曲賞」など日本の主要な音楽賞のほとんどを受賞した。世に出した楽曲は1000曲を超え、レコード売上は6000万枚を超える。
JASRACでは2001年10月から10年8月まで理事、10年8月から16年3月まで会長、16年4月から特別顧問を務めるほか、15年10月に国際音楽創作者評議会(CIAM)執行委員、16年11月にアジア・太平洋音楽創作者連盟(APMA)会長に就任。18年11月に文化功労者に選ばれた。