英王室が声明を発表 メーガン妃の激白に対し「家族全員が悲しんでいる」
英王室は9日、ヘンリー王子の妻メーガン妃が王室内での体験を告白したことを受けて声明を発表した。王子夫妻が直面した困難を知り「家族全員が悲しんでいる」とし、アフリカ系の血を引くメーガン妃が受けたとされる人種差別的な扱いについても懸念を表明した。一方で、王室内での対処にとどめるとの意向も示した。英メディアが伝えた。
英調査大手ユーガブの世論調査では、高齢者の55%がエリザベス女王を支持した一方、若者の48%が王子夫妻を支持。英世論が年齢層によって二分していることを示した。
メーガン妃は米テレビで、妊娠中に王室内から「生まれてくる子の肌の色はどれくらい濃くなるのか」と懸念を示され、一時自殺を考えたなどと語った。
声明は「提起された問題、特に人種に関わるものは懸念される」とした上で「記憶が異なる部分もあるかもしれないが、真剣に受け止めている」と強調。また王子夫妻と子どもは「いつまでも最愛の家族だ」とした。
英BBC放送の王室担当記者は、エリザベス女王らは声明で王子夫妻の主張に対する異論をにじませたが、全体としては「融和的」な内容だったと解説。英メディアによると、女王やチャールズ皇太子、ウィリアム王子らが対応を協議、8日には声明をまとめていたが、女王が「一晩寝かせて考える」ことを希望し、公表を1日延ばした。