南座「三月花形歌舞伎」勢いのある若手がWキャストで上演
中村壱太郎、尾上右近、中村米吉、中村橋之助ら若手が中心の「三月花形歌舞伎」が、京都南座で上演されている。
歌舞伎の人気演目で、義太夫狂言三大名作のひとつ「義経千本桜」から舞踊「吉野山」と「川連法眼館」を、主要な役をダブルキャスト(Aプロ、Bプロで)で演じている。また1幕目は「歌舞伎の魅力」で、出演者が日替わりで登場して解説。人物相関図を用いて、物語の世界を紹介する。さらに義太夫、衣装や鬘、舞台機構も説明し、より演目が楽しめる趣向になっている。また歌舞伎では珍しい「写真OKタイム」も設けられている。
舞台は花形らしく、勢いがあり華やいでいる。また劇場は今回もコロナ禍のため座席数を減らしているが、空いた席にも桜の花びらを装飾。舞台と客席が桜色に染め上げ、気分を否応なく盛り上げている。
【Aプロ】
佐藤忠信実は源九郎狐=尾上右近
静御前=中村壱太郎
源義経=中村橋之助(偶数日)、中村米吉(奇数日)
【Bプロ】
佐藤忠信実は源九郎狐=中村橋之助
静御前=中村米吉
源義経=尾上右近(偶数日)、中村壱太郎(奇数日)
【共通】
亀井六郎=中村福之助
駿河次郎=中村歌之助
また花形公演らしく、出演者がそれぞれのツイッターやYouTubeを駆使して宣伝。さらには終演後には日替わりでインスタライブも行い、“今様”の楽しみ方を伝授している。
3月21日まで。