草なぎ剛 最優秀主演男優賞「マジすか!?頭が真っ白に」トランスジェンダー役で栄冠

 第44回日本アカデミー賞の授賞式が19日、都内で行われ、俳優の草なぎ剛(46)が初の最優秀主演男優賞を受賞した。対象作「ミッドナイトスワン」は最優秀作品賞にも選ばれるなど3冠。最優秀主演女優賞には、昨年、最優秀助演女優賞を受賞している長澤まさみ(33)が輝いた。最多6冠を獲得したのは「Fukushima 50」。式は昨年に続き無観客で開催された。

 名前を読み上げられた草なぎは「マジすか!?ごめんなさい、頭が真っ白になってしまって…」とぼうぜんとした表情を浮かべた。

 日本アカデミー賞の授賞式に初めて参加し、最優秀の栄冠を射止めた。同じ事務所の香取慎吾(44)、稲垣吾郎(47)の名をあげ「近い人が支えてくれて、この舞台に立てているんだなとうれしいです。一人一人の人生が全うできるような作品作りと人と人との関わりの中で、自分の人生を全うしていきたいと思います」と実感を込めてスピーチした。

 同作は最優秀作品賞、新人俳優賞の服部樹咲(14)と合わせ3冠を獲得。少女(服部)との同居により母性に目覚めていくトランスジェンダーの凪沙を繊細に、説得力たっぷりに演じきり、自身の代表作を作り上げた。

 公開されるや口コミで評判が広がり、リピーター続出に「追いスワン」なる言葉も生まれた。「大挑戦」と飛び込んだ難役を大輪に結実させ、草なぎは「諦めたりしないで、一歩ずつ。少しでも進むと、何かいいことあるんだなと思って。本当に素晴らしい賞をいただけて、皆さんに感謝しています。この映画を愛していただいて、ありがとうございました」と締めくくった。

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