地元和菓子店「餅萬」 深井社長、先代と「2人で酒でも飲んで」【志村けんさん一周忌】
昨年3月29日、新型コロナウイルスによる肺炎のため70歳で死去した、ザ・ドリフターズのメンバーでタレントの志村けんさんの一周忌法要が28日、東京都東村山市内の寺で母の和子さんの七回忌法要と共に営まれ、兄の知之さん(74)ら近親者が参列した。親交のあった女優・川上麻衣子(55)はデイリースポーツの取材に志村さんをしのび、地元の東村山の人々も、それぞれの思いと共に一周忌を迎えた。
東村山市にある1876年創業の和菓子店「餅萬」は1989年から志村さんのギャグにちなむ「だいじょぶだァー饅頭」を販売しており、訃報後、多くのファンが訪れた。
深井駿社長(38)は「コロナ禍にも関わらず遠方からお越しくださる方もいらっしゃった。このような状況で商売していいのか戸惑ったんですけど『ぜひとも続けてください』とおっしゃっていただけたり、励ましのお手紙をくださる方もいました」と感謝。「うちがどうのこうのじゃなく、やっぱり志村さんが愛されていているんだな」と実感したという。
一周忌を迎え「当たり前にあった笑いが急に失われたので、やっぱりさみしいでしかない」と吐露する。12年前に死去した先代で父の克己さんは志村さんと同級生で、深井さんも小学生の時に志村さんに会っている。
「志村さんが元気にコントをやったりするのを見てると、父ちゃんが生きてたらこんなに元気だったのかなって」と、自然とその姿を父に重ねた。それだけに志村さんの死は重くのしかかった。
それでも「コント、お笑い、番組の全てがみんなの心に残っている。もちろんさみしいけど、みんなの中に変わらずにいると思います」と穏やかに話し、「父もお酒好きでしたし、2人で酒でも飲んでてもらいたいな」と、天国の“同窓会”を思い描いていた。