志村さんの兄・知之さん「やっぱり踏ん切りつかない」【志村けんさん一周忌】
昨年3月29日、新型コロナウイルスによる肺炎のため70歳で死去した、ザ・ドリフターズのメンバーでタレントの志村けんさんの一周忌法要が28日、東京都東村山市内の寺で母の和子さんの七回忌法要と共に営まれ、兄の知之さん(74)ら近親者が参列した。親交のあった女優・川上麻衣子(55)はデイリースポーツの取材に志村さんをしのび、地元の東村山の人々も、それぞれの思いと共に一周忌を迎えた。
死に際にも、火葬にも立ち会えなかったという、弟との無慈悲な別れから1年が過ぎた。法要を終えた兄の志村知之さん(74)は「1年間、終わったんですけど、なかなかね、やっぱり踏ん切りがつかないですよね」と、憔悴(しょうすい)した表情で語った。
一周忌法要は、たまたま時期が合ったという、志村さん最愛の母の七回忌法要と共に行われた。この1年は毎日のように、報道陣やファンなどさまざまな人々が訪れたという。「いつまでそんな人気があるのかなって。いまだにファンの人がお墓参りや、お花を贈ってくださって、やっぱり感謝ですよ」と、弟が残した大きな存在感をかみしめた。
東村山市や東村山青年会議所などによる実行委員会により、7月にも西武線東村山駅東口に等身大の銅像を設置する計画が進む。ファンも賛同し、昨秋クラウドファンディングで約6500人から2700万円超が集まったことに触れ、「楽しみです」と喜んだ。
国民的ギャグ「アイーン」のポーズをかたどって制作されると報じられたが、「ちょっといろいろあって、(「アイーン」ではなく)違うような形がいいんじゃないかと。実行委員会が一生懸命やってくれてます。細かいことは分からないけど」と、再検討されていることも明かした。
10年前に撮影したという志村さんと和子さんの写真と共に、墓前で手を合わせ「ゆっくり眠ってくださいと。両親と一緒に入れたからね」と言葉を掛けた知之さん。墓前には生前の志村さんが大好きだった芋焼酎と、志村さんの名言入りカップ酒が添えられていた。