田中邦衛さん死去、88歳 「北の国から」盟友・地井武男さんお別れ会が最後の姿に…

 田中邦衛さん=2008年
地井武男さんのお別れ会で吉岡秀隆に支えられる田中邦衛さん=2012年8月6日
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 映画「若大将シリーズ」の青大将役や「仁義なき戦い」シリーズの槇原政吉役で強烈な存在感を発揮し、フジテレビのドラマ「北の国から」シリーズの黒板五郎役で国民的俳優となった田中邦衛(たなか・くにえ=本名同じ)さんが24日午前11時24分、老衰のため亡くなった。88歳。遺族が2日、公表した。岐阜県土岐市出身。書面では「家族に見守られながら、安らかな旅立ちでした」とつづられている。

 田中さんは2012年8月、「北の国から」など多くの作品で共演し、長きにわたり友情をはぐくんできた盟友・地井武男さん(同年6月死去)のお別れの会に出席したのを最後に、公の場から姿を消していた。俳優としては、10年公開の映画「最後の忠臣蔵」への出演が最後となった。

 13年11月には週刊誌で“俳優引退”が報じられ、テレビの取材に答えた妻・康子さんは「体力的に厳しい」と状況を説明しつつも「演技をする夢は夫婦2人でずっと持って生活しています。引退も何も、田中邦衛の人生そのものが役者ですから」と語っていた。

 その後は老人ホームに入居、17年10月には退園し自宅に戻ったとの報道もあったが、ここ数年は健康不安説がささやかれていた。

 シリアスからコメディーまで幅広い芸域を持ち、“主役キラー”とも呼ばれた名脇役が国民的な俳優に上り詰めたのは、81年にスタートした倉本氏脚本、フジテレビのドラマ「北の国から」シリーズ。21年の間に連ドラとして24話、スペシャルとして8話が放送され、北海道の厳しい自然にまっすぐに向き合いながら生きる主人公・黒板五郎を演じた。

 五郎は田中さんそのもの、と思わせるほどのリアリティーを持ち、国民的ドラマに。後世に語り継がれる日本ドラマ史上に残る名作となった。

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