山田洋次監督 田中邦衛さん追悼「善良が服を着て歩いているような人だった」
「北の国から」の父親(黒板五郎)役などで人気を集めた俳優・田中邦衛さんが3月24日、老衰のため88歳で死去した。家族が2日、報道各社にファクスで公表した。田中さんが日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞した映画「学校」(1994年)でメガホンを取った山田監督は、書面で追悼メッセージを寄せた。
田中さんは3月24日午前11時24分、老衰のため、息を引き取った。家族が発表したファクスには「家族に見守られながら、安らかな旅立ちでした」とつづられた。「静かに見送ってほしい」との故人の希望で、葬儀は家族葬の形で執り行われたという。
【以下、山田洋次監督の追悼全文】
田中邦衛さんへ
善良が服を着て歩いているような人だった。
一緒にいるだけで楽しい気持ちになるような素敵な人だった。
あんな俳優が、あんな日本人がいたことを誇りに思う。
山田洋次