「おしん」小林綾子 橋田壽賀子さん死去に「寂しい気持ちでいっぱい」

小林綾子
 おしんを演じた(左から)乙羽信子さん、小林綾子、田中裕子(c)NHK
 「おしん」のクランクアップで(右から)田中裕子、乙羽信子さん、小林綾子に花束を贈る=84年2月
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 日本の家族の姿を描き続け、「おしん」、「渡る世間は鬼ばかり」などの国民的ドラマを生み出した脚本家の橋田壽賀子(はしだ・すがこ、本名岩崎壽賀子=いわさき・すがこ)さんが4日午前9時13分、急性リンパ腫のため静岡県熱海市の自宅で死去した。95歳。ソウル生まれ。故人の遺志により通夜、告別式は行わず、5日に荼毘(だび)に付された。お別れの会なども遺志に従い行わない。

 社会現象となった「おしん」(1983~84年)で幼少期のおしん役を演じて国民的ヒロインとなった女優の小林綾子(48)は5日、「寂しい気持ちでいっぱい」と悼んだ。

 「最近では毎年お誕生日会でお目にかかっていた」といい、「いつも『お母さんお元気?宜しくお伝え下さいね。』と、おしん撮影当時に一緒に行動していた母のことを、今でも気遣って下さったり、贈り物をお送りした時などには、美しい達筆な字のお葉書を、楽しい船旅の様子などと共に、毎回丁寧に書いてきて下さいました。どんなときも、温かく見守ってくださるお優しい先生です」と人柄に触れた。

 そして「先生が『おしん』を書いて下さったお陰で、人生の幅を大きく広げて頂きました」と感謝した。

 青年期のおしん(田中裕子)の夫・竜三役を鮮烈に演じた俳優・並樹史朗(63)は、デイリースポーツの取材に「温かく人を包み込んでくれる、とても器の大きな方でした」としのんだ。

 竜三役でブレーク直後、複数のドラマのオファーが舞い込み、橋田さん脚本のTBS系ドラマ「大家族」(83年)も含まれていたという。「橋田さんからお手紙をいただいて『次のお相手は岸本加世子さん。頑張ってくださいね。楽しみにしてますよ』と」。だが、どうしても都合がつかず、出演はかなわなかった。「合わせる顔がなかった」と今も悔やむ。

 「おしん」の放送決定後には自宅に招かれ、放送終了後には2人でトークショーを行うなど、橋田さんにその才能を見いだされた。「もっと長くお付き合いさせていただきたかった」との言葉に、思いがこもっていた。

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