吉永小百合 コロナ禍で志村けんさんらの死「胸が詰まった」 自身は「ピンピンひらり、がいい」

 女優の吉永小百合(76)が18日、大阪市内で行われた主演映画「いのちの停車場」(5月21日公開)合同会見に出席した。現役医師である南杏子氏の同名小説の実写化で吉永が初の医師役に挑戦。金沢を舞台に、終末期の在宅医療を通じて医師、患者、家族の姿が描かれている。

 自身の“命のしまい方”を質問された吉永は「正直、まだ考えていないけど、先日、この映画のことで(医師の)鎌田實先生にお会いしたとき『ピンピンひらり』っていうのがいいんじゃないかとおっしゃった。できればピンピンして、ちょっとだけ病気して、ひらりと天国に行けたらいいなと思ってます」と考えを明かした。

 撮影は昨年9月ごろからで、台本が完成して打ち合わせしているころに、コロナがまん延。在宅医として向き合ったラストシーンについて当時、成島監督と「難しい」と話していたという。吉永は「志村けんさんとか、岡江久美子さんのような私たちも一緒に仕事をしてきた方たちが、ご家族と会うこともできずに亡くなっていくという現状を見せられて、本当に胸が詰まって。撮影中、悩みっぱなしで」と振り返った。

 この日は成島出監督(60)らが同席。2017年にがんを患った後、再起した成島監督は闘病時に吉永からお守りと「またご一緒しましょう。必ず治してください」としたためられた手紙をもらったといい、「どんな抗がん剤より効いた気がした」と笑顔で話した。

 また、今作の製作総指揮を務め、昨年11月に71歳で急死した岡田裕介東映グループ会長について、吉永は「岡田会長はそそっかしいから、『いのちの停車場』で止まらないといけないのに、天国に行った。樹木希林さん、今回の(出演者の)モデルになった囲碁の棋士の小川誠子(ともこ)さんとか、皆さんいらっしゃるから、上でわいわい騒いでらっしゃるんじゃないかって」と思いを口にした。

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