ミャンマーで現地在住の邦人記者拘束、刑務所に移送…デモ等を取材し情報発信
国軍がクーデターで全権を握ったミャンマーで18日夜、同国在住のフリージャーナリスト北角裕樹さん(45)が最大都市ヤンゴンの自宅で治安当局に拘束された。在ミャンマー日本大使館が19日確認した。北角さんは連行後、刑務所に移送された。
虚偽ニュースを広めた疑いで取り調べを受けていると明らかにした。北角さんは国軍のクーデター後の市民生活や、民政復活を求めるデモを取材。会員制交流サイト(SNS)で情報を発信し、日本のメディアに寄稿していた。
国軍に不利な情報の発信が「虚偽ニュース」と認定された可能性が高い。移送されたのはヤンゴン市内のインセイン刑務所で、政治犯が多く収容されている。拘束が長引く可能性がある。
SNS上では、治安当局が家宅捜索して段ボール箱を持ち出したり、北角さんに両手を上げさせてひざまずかせたりしたとの目撃者情報が投稿されている。
北角さんは元日本経済新聞記者。ミャンマーに移り住み、日本語情報誌の編集長を経て、フリーで活動していた。