チャーリー浜さん逝く 吉本新喜劇ブーム立役者「…じゃあ~りませんか」ギャグ数々
「…じゃあ~りませんか」、「ごめんくさい」など数々のギャグで知られ、1990年代前半の吉本新喜劇ブームでは立役者の一人だったタレントのチャーリー浜さん(ちゃーりーはま、本名西岡正雄=にしおか・まさお)が18日午後6時41分、呼吸不全と誤嚥(ごえん)性肺炎のため大阪市内の病院で死去していたことが21日、分かった。78歳。大阪市出身。葬儀は近親者のみで行われた。
関係者によると、浜さんは最近、介護付き老人ホームに入所していた。昨年7月に体調を崩し、今年3月、体調が悪化して入院していたという。最後の出演は昨年3月30日に京都・祇園花月で開催された配信イベント「チャーリー浜をもっと知ろう!」だった。
浜さんは1958年、作家の花登筺が立ち上げた劇団「笑いの王国」に入団。62年、吉本新喜劇に入団し、きれいに整えられた七三分けの髪型と黒縁メガネをトレードマークに、キザな役柄と数々のとぼけたギャグで人気を博した。
90年代前半に全国で巻き起こった吉本新喜劇ブームでは、桑原和男(85)、池乃めだか(77)、間寛平(71)、故島木譲二さんらと共に人気を支え、吉本興業の東京進出に大きく貢献した。
代表的なギャグ「…じゃあ~りませんか」はサントリー「ポケメシ」のテレビCM出演を機に流行語となり、91年の第8回新語・流行語大賞で年間大賞に選出された。授賞式では「使い続けて20余年、こりゃまたうれしいじゃあ~りませんか!」と喜び、「関西独特の、これでもかというしつこさがウケたのかな」と分析していた。
他に「ごめんくさい」、「君たちがいて、僕がいる」などのギャグも流行し、92年には上方お笑い大賞の金賞を受賞した。
また、女優・倉科カナ(33)がヒロインを務めたNHK連続テレビ小説「ウェルかめ」(09~10年)などのテレビ番組や舞台、CMに数多く出演。91年には歌手デビューし、多くのCDをリリースするなど多才に活躍した。95年には市民オペラ「LEONARD」に準主役で出演したこともある。
プライベートでは藤村富美男(58年引退)時代からの熱烈な阪神タイガースファンで、デイリースポーツ評論家でもある岡田彰布元監督ら選手との交流も多かった。ゴルフやカラオケなど多趣味で、マージャンは灘麻太郎氏(87)をして「雀豪」と言わせるほどだった。
私生活では33歳で初婚。4度結婚しており、最後の出演となった配信イベントでは離婚歴5回とフリップで紹介されていた。