吉村知事「お叱り分かる、反対意見分かる」でも「時短だけでは難しい」
大阪府の吉村洋文知事は22日、府庁で囲み会見に応じ、国に発令を要請している3度目の緊急事態宣言について「週末は人が大きく動く。週末から適用していただきたい」と繰り返し、訴えた。
今回の緊急事態宣言について、2度目の同宣言と比較し、「より強い措置」でなければ、意味がない、と繰り返し発言しており、大阪府としては、デパートなどの大型商業施設や遊興施設の休業要請、飲食店には時間にかかわらず酒類の提供自粛を求める案など3つの案を政府に示している。
一部の業種に、休業要請など、厳しい措置にする場合、制度設計など準備期間が必要であることは十分に認識した上で、「準備の日にちを含めて最短でお願いします」と感染拡大、医療態勢のひっ迫を踏まえ、一刻の猶予も残されていないことを強く訴えた。
日本百貨店協会が、緊急事態宣言が発出されても百貨店に休業要請をしないよう、東京都と大阪府に要望書を提出するなど、百貨店に限らず、休業要請による損害は大きい。
吉村知事は「僕のところにも『(休業要請)やめてください』という声は山のようにきています。一方で、『早くすべき』という声も来ている」と明かし、「社会経済活動がいかに大事かも分かっています。(しかし)今回、変異株の感染拡大、医療ひっ迫の厳しい状況を見た時、できれば避けたいが、やはり時短(要請)だけではなかなか難しい。反対の意見があるのも分かっています。『分かってるのか』とお叱り受けるのも分かるんですけども、お願いすべきだ、と。今回やらなければ、変異株には対応できないのではないかと思っています」と理解と協力を求めた。