ドン・ファン殺害目的で覚醒剤入手か 須藤容疑者に使用形跡なし 事件前の離婚話が原因か
「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家野崎幸助さん=当時(77)=が自宅で2018年5月に急性覚醒剤中毒で死亡した事件で、殺人容疑などで逮捕された元妻須藤早貴容疑者(25)自身には覚醒剤を使った形跡がなかったことが1日、捜査関係者への取材で分かった。
須藤容疑者が事件前、密売人に接触し覚醒剤を入手した疑いがあることが既に判明。野崎さんの遺体や自宅からも覚醒剤が検出されており、県警は殺害目的で入手した疑いが強いとみて調べている。
捜査関係者によると、県警は事件後、任意で須藤容疑者の尿や毛髪を鑑定、覚醒剤成分は検出されなかった。日常的な使用はなかったとみられる。一方、須藤容疑者がスマホで薬物入手や殺害の方法を検索した形跡も残っている。
野崎さんは須藤容疑者に月100万円を渡すことを約束し18年2月に結婚。事件前に容疑者に離婚を要求しており、県警は離婚話が殺害の契機になった可能性があるとみて調べている。