小松菜奈「ムーンライト・シャドウ」で長編映画単独初主演 吉本ばなな氏デビュー作

映画「ムーンライト・シャドウ」の(左から)原作・吉本ばなな氏、主演・小松菜奈、エドモンド・ヨウ監督
 原作が収録されている吉本ばなな「キッチン」(新潮文庫刊)
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 女優の小松菜奈(25)が、映画「ムーンライト・シャドウ」(今秋公開)で長編映画に単独初主演することが11日、分かった。作家・吉本ばなな氏のデビュー作でベストセラーとなった「キッチン」(1989年)に収録されている短編を原作に、マレーシアのエドモンド・ヨウ監督がメガホンを取る。

 吉本氏が大学の卒業制作として執筆し、「初めて他人に見せることを前提に書いた」という原点の作品。恋人の突然の死を受け入れられないヒロイン・さつきの姿が一人称で詩的に描かれており、その心の機微を繊細に表現しなければいけない難役となる。

 小松について、吉本氏は「お話の中にある“暗さ”のようなものも彼女の中に感じられるので、すごくぴったりだと思いました」と太鼓判。2017年に東京国際映画祭優秀監督賞を受賞し、幻想的で詩情豊かな映像が原作のイメージに合うと起用されたヨウ監督も「さつきを演じるのは、小松菜奈さんしか考えられませんでした。彼女なしでは映画化は不可能でした」と全幅の信頼を置いている。

 映画は既にクランクアップ。30年以上前の名作を海外監督のもとで映像化する貴重な体験を終え、小松は「また一つ私の新しい扉を開けていただいたと思います。自分でもどんな風に完成しているのか未知の世界で、こんなに想像がつかない作品は初めてかもしれません」と、完成を心待ちにしている。

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