俳優の武田真治が今年９月に開幕するミュージカル「オリバー！」で、市村正親とのダブルキャストでスリの元締め老人のフェイギンを演じることが１２日、主催者から発表された。

　武田はオーディションを勝ち抜いてのフェイギン役。「師匠」と慕う大先輩の市村と同じ役を演じることに「涙が出るほど嬉しかった」と感激に打ち震えたという。

　武田は「ミュージカル界の頂点といっても過言ではない、キャメロン・マッキントッシュの作品に参加できる喜びと、師匠と慕う市村正親さんとダブルキャストという形で、名作ミュージカル『オリバー！』に参加できる喜びに打ち震えています。僕にとって間違いなく、俳優人生の分岐点になる作品です。是非、劇場でその立会人になってください」とのコメントを発表。

　やはりフェイギンを演じる“師匠”の市村は「『オリバー！』と同じ原作者チャールズ・ディケンズの『スクルージ～クリスマスキャロル』以来の共演です。僕とは違うタイプの役者だし、キャリア、性格、生き方など全てにおいて似ていない真治が演じるから、まるっきり違うフェイギンができると思う。眼光鋭い、動きの機敏な真治ならではのフェイギンを楽しみにしています」と期待を寄せた。

　「オリバー！」は、救貧院で暮らす孤児のオリバーが、下働きに出された葬儀屋で酷い仕打ちを受け、ロンドンに逃げ出す。そこでフェイギンという老人が元締めを務めるコソ泥集団に取り込まれ…というストーリー。米国ではトニー賞、オリヴィエ賞に輝く名作ミュージカルだ。