歌舞伎俳優・中村児太郎（２７）、市川九團次（４９）、大谷廣松（２７）が１４日、都内で市川海老蔵企画公演「いぶき、」（６月１７～２０日、京都・南座）の取材会に出席した。

　共演の多い市川海老蔵（４３）が、コロナ禍で出演が減少した若手のために企画した公演。３人は時代物の傑作「妹背山婦女庭訓」の二幕と「乗合船恵方万歳」で大役を務める。

　児太郎は自ら熱望して「妹背山－」でお三輪役を演じる。「女形を志すうえでどうしてもやりたいと思っていた役」と説明。父の中村福助（６０）と坂東玉三郎（７１）に指導を受けるという。海老蔵からはこの日も「頑張ってこい」と激励されたことを明かし「海老蔵お兄さんの名に恥じないように、一生懸命務めることができれば」と責任感をにじませた。

　九團次は年長者ながら、共演も多い２人とは気心が知れており「イジってもらって幸せ。息が合うのが強み」と笑顔。次代の俳優たちの新しい挑戦を意味する公演名に「私も若手に混じって全力で“いぶき”たいと思っています！」と意気込んで、笑いを誘った。廣松は「児太郎くんはしっかりしていて、でもいたずらっ子な部分は変わっていない。九團次さんは一年を通してほぼ一緒にいる。親の顔よりよく見ているので、ちょっと飽きてきた」と語り、２人との関係性のよさをのぞかせた。