清原果耶「すごく居心地がいい」朝ドラ初ヒロイン 「おかえりモネ」は“エンジョイ現場”
女優でモデルの清原果耶(19)がヒロインを務める、2021年度前期のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」(月~土曜、前8・00。土曜は総集編)が、17日にスタートした。15年「あさが来た」で女優デビューを飾り、19年「なつぞら」で主人公の妹役を演じたのに続く3度目の朝ドラ。オーディションではなくキャスティングで任された主演の重責には、“エンジョイ現場”を掲げて向き合っている。
クランクインからすでに7カ月が経過した。2度の経験がある朝ドラとはいえ、今回はすべての中心となるヒロイン。勝手が違う部分も多いはずだが、「初めは緊張もして、どうやって現場にいたらいいんだろうと悩みもしましたが、最近は肩の荷が下りて。ほがらかに撮影できています」と芝居に集中できている。
「おかえり-」は宮城県気仙沼湾沖の島で生まれたモネこと、永浦百音が気象予報士を目指し、成長していくストーリー。撮影序盤、共演のでんでん(71)から「モネはつかめた?そのうち体になじむから、これからだよ」とアドバイスされたという。「最近、モネだったらこっちだと直感的に迷わず言えるようになってきたので、こういうことなのかなと思ってます」と誇らしげに進歩を明かす。
過去に2人の朝ドラヒロインの背中を見てきた。女優デビュー作となった「あさが来た」では、波瑠(29)がゴキブリのおもちゃを使って、新人だった清原の緊張をほぐしてくれた。「なつぞら」では、共演歴があった広瀬すず(22)が事前に、「久しぶり!!頑張ろうね」と連絡をくれて、現場でも優しく話しかけてくれた。
自身にとっての“ヒロインの心得”を問われると「ヒロインだから、というのは先行しませんけど」と前置きした上で続けた。
「スタッフさん、キャストの方が、楽しく笑顔でこの現場を過ごせたら、そんなうれしいことはないと、すごくよく思います。心からお芝居でぶつかり合えて、休憩時間もちゃんとコミュニケーションをとりあえる関係性って、すごく居心地がいいので、純粋にみんな楽しんでほしい。一緒に作ってくださってる方が、やって良かったと思える現場になればいいな」
小学生の頃に抱いていた朝ドラのイメージは「学校に行くギリギリまでつけている番組。最後まで見たら走らなきゃ間に合わないけど、見たいから見てから走って行く、というのをやってましたね」と振り返る。
中学2年の時に「あさが来た」のふゆ役で女優業をスタート。「本当に恵まれてました。お芝居すらよく分かっていない状況で、必死に台本読んで、オーディションを受けて。右も左も分からない状況で、おふゆちゃんとして出て」。当時、新幹線の中で「おふゆちゃんですか?」と話しかけられ「全国に届くというのは、こういうことなんだ」と“朝ドラの重み”を胸に刻んだ。
オーディションではなく、指名で主役に抜てきされた今作。熱演を続ける清原だが、自身は『晴れ女』でも、『雨女』でもないという。「絶対に『風女』なんです!!ロケ先で私のアップを撮る時、何でか分からないんですけど、強風が吹くんです。スタッフさんには『風女なんでスミマセン』と謝ります」。女優として着実にステップアップを重ねてきた『風女』は“追い風”を受けて、ますます躍進を続ける。
◇清原果耶(きよはら・かや)2002年1月30日生まれ。大阪府出身。14年に「アミューズオーディションフェス」で3万人の中からグランプリを獲得。15年、NHK連続テレビ小説「あさが来た」で女優デビュー。18年のNHK「透明なゆりかご」でドラマ初主演。雑誌「Seventeen」専属モデル。ヒロインを務める映画「夏への扉-キミのいる未来へ-」が6月25日公開。