吉本新喜劇・松浦景子 YouTubeチャンネル登録者20万人、バレエで優勝歴も

 吉本新喜劇所属で吉本坂46の松浦景子(27)のYouTubeチャンネル「松浦景子の【けっけちゃんねる】」が「バレエあるある」で人気沸騰中だ。3歳から大学までクラシックバレエに本気で取り組み、新喜劇所属1年目には全国クラシックバレエコンクールで優勝した異色の経歴を持つ。17年12月に開設したチャンネルは再生回数8000万回超、登録者数20万人超を誇る。4月15日には初の著書「松浦景子のバレエあるある」を発売したバレリーナ芸人に迫った。

 バレエの世界にどっぷりつかり、その後芸人の道を選んだ松浦。“らしさ”全開の「バレエあるある」は、バレエ女子の、学校やコンクール、電車内での細かすぎる「あるある」ネタを自らレオタードや制服を着てコミカルに実演する人気シリーズ動画だ。これまで60本超を投稿、最も再生された動画は約400万回の再生を誇る。

 お笑い好きの父の影響で、幼い頃からお笑いに親しんで育った。バレエを始めたきっかけも、日本テレビのバラエティー「とんねるずの生でダラダラいかせて!!」内の企画「木梨憲武バレエ団」。木梨がバレエに挑戦し団長となって公演を行う姿に憧れ、自身もバレエに没頭していった。

 そんな松浦の転機となったのは、父への突然の余命宣告だった。ふさぎ込んでいる父に、新喜劇を見せると爆笑。笑いの力を再認識し、父の死から1週間後に新喜劇・金の卵8個目オーディション(15年)に応募し、合格を勝ち取った。ただ「バレエしかやってなかったんで、最初の1、2年は頭打ちまくりで、同期の中でもべべで…」と伸び悩んだ。

 自分の存在をアピールする方法を模索し、新喜劇の研修期間中にバレエのコンクールに挑戦。見事、日本一に輝いた。「追いつくにはバレエしかないとなったのもあります。“バレエの子”より“1位取った子”の方が出やすいと思って、必死に練習して」。自ら道を切り開いた。

 17年にはフジテレビ系「とんねるずのみなさんのおかげでした 博士と助手~細かすぎて伝わらないモノマネ選手権~」に出場し、ファイナリストに選出された。

 「メディアに出るのがどれだけ影響力あるか、爆発した感じがすごかった。こんなに受け入れてもらえるんや、もうちょっとやってみようと思えました」

 YouTubeも同時期に開始。「新喜劇もいきてるし、自分のいいところも出せるなと思って」と狙いは的中。チャンネル開設後、バレエ好きな女性を中心に再生されるようになり、登録者は20万人に到達した。「今はバレエしてない人も増えてて、それが1番うれしい。私の動画を見て、趣味でバレエを始める大人とか、子供も始める人が増えたと聞いています」

 4月には「最終目標だった」という本を出版。自身がYouTubeで制作してきた「バレエあるある」を一冊にまとめた。「何十年か後に出せたらいいなと思っていたら、えらい早いタイミングでかなった。かなり最高のできだと思います」

 本でも対談した東京バレエ団の上野水香氏(43)と先日、YouTubeの「バレエあるある」で共演。反響も大きく「上野さんを初めて見た方も結構いました。そこから“本物”に興味がわいたと言う人もいたので、この活動は素晴らしい」と手応えを口にする。

 今後の夢を「新喜劇に貢献できる存在にならないとなと思います。この前、芸人YouTube一覧を見たら私が入ってなくて、(ジャンルが)バレエになってて。もうちょっとお笑いに寄っていきたいですね」とはにかんだ。バレエとお笑いの融合で夢をつかみ、これからも唯一無二の道を突き進む。

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