医師が警鐘「『マスクをすればOK』は正しくない」 変異株拡大で認識改めるよう訴え

 テレビ朝日系「中居正広のニュースな会」が29日、新型コロナウイルスが変異株に置き換わっていることにより、従来の「マスクをしていれば安全」という認識は通用しないと警鐘を鳴らした。

 番組では、東京都が作成した今回3回目の緊急事態宣言後の渋谷の人出のコロナ前との変化を過去2回と比較。1回目が64%減だったのに対し、今回は2回目の43%減とほぼ同じ42%減にとどまっていると伝えた。さらに、東京都が行った「若者への緊急街頭アンケート」をもとに作成した「緊急事態宣言下で外出する理由」で一番多かったのは「マスクをしているから大丈夫だと思う」だったとした。

 ナビタスクリニック理事長・久住英二氏は「変異株に置き換わって感染しやすくなっている状況で、今はどこで感染が起きているかわからない。マスクというのは飛沫を飛ばさないものだったが、(現在は)いわゆるエアロゾル(気体中に浮遊する微少な液体または固体の粒子が広がった状態)といって、マスクをしていても隙間から細かい飛沫が漂っていく。それがウイルスを運んでしまうので、マスクしていればOKという認識も実は今となっては正しくないということになってきた」と説明。

 さらに「マスクをすればOKという感覚は捨て去って、なるたけ換気されてウイルスが外に出されていることと、やはり人と人が会う時間をなるたけ短くするという、全体的に感染対策を考える必要があるということをもう一度心に刻んでほしい」と呼びかけた。

 ふじみの救急病院院長・鹿野晃氏も「圧倒的に多いのは、ふとした瞬間にマスクを外して直接飛沫が飛び交う、それを吸い込んでしまったという瞬間が必ずあると。その瞬間がすごく危なくて、これが従来株であれば多少そういう瞬間があっても感染しなかったのが、やっぱり変異株になるとウイルス量が多くて、より短時間の瞬間があっただけでも感染が成立してしまう」と認識を改める必要があると強調した。

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