“料理界の鉄人”らが酒類禁止措置緩和を 飲食店窮状訴え会見
著名な料理店経営者や蔵元が10日、東京都内で記者会見を開き、新型コロナウイルス緊急事態宣言下の飲食産業の窮状を訴えた。関連18団体の一致した見解として提言を公表し、感染防止対策を取った店舗に関しては、午後8時までとされている時短営業や酒類提供禁止の措置を緩和するよう政府に呼び掛けた。
フジテレビ系「料理の鉄人」で中華の鉄人・陳建一氏を破り、後継番組の「アイアンシェフ」に出演していた中国料理界を代表するシェフ、脇屋友詞氏は「料理場にいて将来があるのかという訴えがすごく聞こえてきている」と強調。都内で店舗を経営しており「若者の仕事場がなくなったらどうなのか」と感染対策の徹底を前提に営業範囲の拡大を求めた。
山口県で日本酒「獺祭」を造る旭酒造の桜井一宏社長は「飲食は密接に地域の経済とつながっている。その生態系を守ってほしい」と要望した。
京都市の料亭「菊乃井」経営の村田吉弘氏はオンラインで参加し「京都は閑散として、街の灯が消えたような状況だ」と説明。個室対応で密になりにくい業態だが、一律で厳しい営業自粛を強いられていると嘆いた。