高岡早紀 怖すぎる怪演再び サイコパス「リカ」劇場版でぶっ飛び暴走

 女優の高岡早紀(48)が、18日公開の主演映画「リカ~自称28歳の純愛モンスター~」で美しきサイコパス・雨宮リカを怪演している。ドラマ版に続く当たり役は、さらなるパワーアップを遂げ、初のワイヤアクションにも挑戦。当初はオファーを受けるか悩んだという難役をミステリアスに体現した“元祖・魔性の女”を直撃した。

 2019年10月のドラマ開始直後から、自称28歳の美魔女・リカのあまりにも強烈なキャラクターが「怖すぎて笑える」と話題になった「リカ」。愛のためなら殺しも辞さず、常軌を逸した言動で周囲を恐怖に陥れる様をスリラータッチで描き、今年3月には前日譚も放送された。

 満を持しての劇場版。特異ではあれど、人知は超えていなかったはずだが…今度のリカは空を飛ぶ。台本を読んだ当時を振り返り、高岡は「『飛ぶ?』ってまったく理解できなくて」と苦笑いする。プロデューサーから「笑ってもらっていいんです。だって面白くない?」と熱弁され、納得したという。

 本作では殺人犯としてリカを追う、捜査一課の刑事(市原隼人)が出会い系アプリで接触。リカは運命の相手と信じ、再び暴走する。ゆえに「究極の愛がリカを飛ばせてしまうんです。飛べないじゃない、普通。でも、リカはそれほどの究極の愛を求めているんです」。ぶっ飛んだ設定も「リカなら飛びかねない」と思わせるキャラクターが強烈だ。

 ドラマ版のオファーを受けた当初は、断るか悩んだという。「どっちかに転ぶしかない怖さがあった。この役を今の私がやったら大転びしてしまうかもしれない。すごい悩んだ。すごい紙一重じゃないですか?」。クランクインまで不安を隠せなかったが、賭けは成功。“魔性の女”と呼ばれた自身のパブリックイメージも相まって、当たり役となった。

 原点には名匠・深作欣二監督の言葉がある。日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を授賞するなど、代表作となった映画「忠臣蔵外伝 四谷怪談」(94年公開)の撮影時、初めて尽くしの難役に何度もNGを食らった。厳しく指導される一方、アドバイスに救われた。

 「今でも深作さんからいただいた言葉に助けてもらうんですね。『オレは男だから分からないけど、お前さんは女だろ?女のお前さんの方が(女性の演じ方が)分かるだろ?』って言葉をもらったんですけど、その言葉で自信が持てる。『私、女なんだから』って、その思いがあれば、なんでもできるんです」

 どんな難役でも「女性なんだから女性を演じられないわけがない」と己を奮い立たせてきた。「結婚も離婚も経験して、すべて女優の糧になっているかは別ですけど、人生としては面白く生きられているなと思います。その上でリカのような魔性の役をいただけて楽しませていただいていますね」。空を飛ぶほど限界なく、女優道を突き進んでいる。

  ◇  ◇

 ◆高岡早紀 (たかおか・さき)1972年12月3日生まれ。神奈川県出身。88年にテレビCMでデビュー。90年の映画「バタアシ金魚」でヒロインを好演し、注目を集める。94年に「忠臣蔵外伝 四谷怪談」で映画賞を総なめ。出演した「アパガード」のCMコピー「芸能人は歯が命」が流行語となった。初のエッセー本「魔性ですか?」を5月に刊行。放送中のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」に出演している。3児の母。

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