上野で双子パンダ初誕生 性別不明 誕生はシャンシャン以来4年ぶりの歓喜
東京都は23日、上野動物園でジャイアントパンダの雌シンシン(15歳)が出産し、子ども2頭が誕生したと発表した。園での誕生は2017年6月のシャンシャン(雌、4歳)以来4年ぶりとなり、双子は初めて。3きょうだいで人気を集めそうだ。近くの百貨店では早速、記念イベントを開催。コロナ禍の中での明るいニュースに、国内は祝福ムードに包まれた。
シンシンは22日夕方ごろから出産の兆候を見せ、1頭目は23日午前1時3分、2頭目は午前2時32分に生まれた。体重は1頭だけ124グラムと判明。園によると、子どもの性別はまだ分かっていないが、元気に大きな声で鳴くなど母子3頭とも健康上の問題は見られていないとしている。
福田豊園長は記者会見で、産声をモニター越しに聞いたと説明。「シンシンが子どもを抱き上げてほっとした。2頭目が生まれた時は驚き、『やった』と心からうれしかった」と振り返った。初の双子誕生に「元気や安らぎを伝えられたら。今後とも上野のパンダファミリーを応援してほしい」と話した。
4年ぶりの子どもパンダの誕生に、周囲は祝福ムードに包まれた。松坂屋上野店(東京都台東区)の記念イベントでは、入り口付近で金色のくす玉が割られ、中から「祝 赤ちゃんパンダ誕生!!」と書かれた垂れ幕が出ると、来店客から大きな拍手が湧いた。
パンダの絵柄の金太郎あめも先着300人に配布。列に並んで最初に受け取った40代の薬剤師女性は「おめでたいニュースが少ないのでうれしい。早く会いたい」と目を細めた。同店の朝比奈光子店長は「この日を迎えられて幸せ。上野が元気になれば」と話した。
園によると、名付けの公募や一般公開の予定はいずれも決まっておらず、「(公開は)成長を見ながら検討する」としている。4年前のシャンシャン誕生時には、名前の応募に32万件超が集まり、一般公開も抽選方式になった人気ぶりで、今後のイベントにも注目が集まりそうだ。